『リピート』乾くるみ(文芸春秋)

『SFが読みたい!』の作品紹介で、『マイナス・ゼロ』や『タイム・リープ』に連なる傑作というふうに誉められてたので買った。それらのように、時間旅行で生じた矛盾のつじつまを合わせるパズルのような話かと思ったら違ったが、意外な展開で、これはこれで非常に面白かった。
帯には『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』とか書かれているが、もうひとつ、296p.で登場人物の一人が言いかけてる作品が元ネタか。アイディアのオリジナリティより、その使い方が重要なのだという見本。